書評

書評:『魔王』 ~政治に無関心な現代の日本人への警告~

書評 魔王

みなさん、こんにちは。すばるです!

本日はかなり久しぶりに書評記事の方を書いていきたいと思います。

 

今回紹介する作品は、伊坂幸太郎さんの『魔王』です。

政治に無関心な現代の日本人への警告のようなものを感じた本作品。

伊坂ワールドを感じるとともに、ぜひ今の日本が抱える問題について考えてみましょう。

個人的評価

・読みやすさ:☆☆☆☆

・興味深さ:☆☆☆☆☆

・オリジナル性:☆☆☆☆

・再読したい:☆☆☆☆

・知識:☆☆☆☆

総合評価:A

※あくまで個人的評価です。

総合評価についてはS~Dまでで評価しています。

 

 内容

〇目次

魔王

呼吸

会社員の安藤は弟の潤他と二人で暮らしていた。自分が念ずれば、それを相手が必ず口に出すことに偶然気が付いた安藤は、その能力を携えて、一人の男に近づいていった。五年後の潤他の姿を描いた「呼吸」とともに綴られる、何気ない日常生活に流されることの危うさ。新たなる小説の可能性を追求した物語。

(裏表紙)

選挙政治憲法改正といったテーマを基に、時代の大きな流れに抗う安藤兄弟を描いた物語。

物事を非常に深く考える兄と考えないことをモットーにしている弟の対照的な二人の兄弟。

第1章「魔王」は安藤兄視点で、第2章「呼吸」は安藤弟の妻視点で描かれています。

 

「ねぇ、どう思う?」

ちっぽけな個人は、大きな時代の流れに、抗うことができるのだろうか?

 

感想

本作品を読み終えて一番に感じたことは、『政治に無関心な現代の日本人(特に若者)への警告を描いた作品ではないか』というものです。

「大きな時代の波に流され続け、このままではいつかとんでもないことになるぞ」といったメッセージを僕は感じ取りました。

 

国という大きな力を前に、抗うことなく流され続ける現代の日本人。

「ちっぽけな個人が何かしたところで国は変わらない」

この考えは、現代の日本人が政治に興味・関心を持てない要因の一つであり、選挙率の低下に直に繋がっているのは間違いないでしょう。

 

だからといって、そのまま無関心を貫き通していていいのか?

ちっぽけな個人だから無意味と諦めていいのか?

いや、良くない!このままだと日本は終わるぞ!

繰り返しになりますが、これこそが本作品の伝えたいメッセージなのかと。

 

本作品のタイトルにもなっている「魔王」

この魔王が何者かは作品中で触れられておらず正解は分かりませんが、僕は大衆に付き纏い集団心理を助長する”何か”こそ、「魔王」ではないのかと考えました。

本作品では、カリスマ的政治家犬養のもと、大衆たちがそれに流されていく様子が描かれていました。

一つの強いものに、犬養が作り出す熱気のようなものに、国民という大集団が踊らされていく様子。

そこにはきっと得体のしれない何か(魔王)が取り憑いていたのでは?と思いました。

 

そして、私たちが政治に無関心を貫き続けている間は、これと同じことが現実世界でも起こり得るのかと。

国という大きな力を前に、抗うことなく流され続け、取り返しのつかないことに…

流されるな、魔王に気付け!

考えろ考えろ、マクガイバー

(安藤兄)

これらもまた、私たちに伝えたいメッセージなのかと。

 

政治関連というやや難しめのテーマを扱いつつも、政治知識のほとんどない人も読みやすい本作品。

それでいて、政治国のあり方といったものについて深く考えさせられます。

ぜひとも多くの方に読んでもらいたい作品です!

 

最後に、本書をオススメしたい人を紹介して終わろうと思います。

〇本書をオススメしたい人

・若者
・SF系好きの方
・伊坂幸太郎さん好きの方
・政治に興味・関心がないという方

このような人はぜひ本書を手に取って読んでみてください。

 

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