伊坂幸太郎さんの作品『ホワイトラビット』を読み終えたので、書評の方をしていきたいと思います。
伊坂史上最高の「騙し合い」が幕を開ける!
伊坂幸太郎の大ファンな私としては、帯に書かれたこの一文に興味を惹かれずにはいられませんでした。
平成29年刊行の最近の作品ということもあり、これまでの伊坂作品の魅力が凝縮かつ更なる進化を遂げた一冊になっています。
ようこそ伊坂マジックの最先端へ!
個人的評価
・読みやすさ:☆☆☆☆☆
・興味深さ:☆☆☆☆☆
・オリジナル性:☆☆☆☆☆
・再読したい:☆☆☆☆☆
・知識:☆☆☆☆☆
総合評価:A
総合評価についてはS~Dまでで評価しています
内容
兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらには家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察は特殊部隊SITを突入させる。軽やかに、鮮やかに。「白兎事件」は加速する。誰も知らない結末に向けて。驚きとスリルに満ちた、伊坂マジックの最先端!
警察、籠城犯、泥棒
全てを、疑え!
伊坂史上最高の「騙し合い」が幕を開ける!
このミステリーがすごい!第2位
週刊文春ミステリーベスト10 第3位
感想
大好きな伊坂幸太郎さんの作品+非常に興味を惹かれる帯・あらすじということで、本作品を手に取りました。
序盤は期待していたほどではなかったかも、視点の切り替えが多くて読みにくいかもといった感想を抱いていたのが正直なところですが…
物語の中盤から終盤にかけては巧みに練りこまれたストーリー構成に圧巻され、気付けばあっという間に読み終えていました。
伊坂作品と言えば物語の終盤での爽快感あふれる伏線回収が有名ですが、本作品はそれをもう一段階レベルアップさせた作品であるように感じました。
単に伏線を回収するだけでなく、複数の視点や神視点から一つの事件を語り、面白いように事件の全貌に迫っていく。
更なる進化を遂げた伊坂ワールドを肌で感じることができました。
また、本作品では伊坂作品の人気キャラ黒澤も登場しますが、これがまた良い味を出していました。
(過去最高に黒澤目立っていたような…)
そのため、これまでに伊坂作品を読んだことのある方であれば、一味違った楽しみ方もできるでしょう。
複雑な仕掛けが多数登場することから好みが分かれそうな作品ではありますが、伊坂幸太郎の魅力が詰まった一冊であることは間違いなしです!
伊坂さん初心者の方も伊坂さんファンの方も、ぜひ本書を手に取って伊坂ワールドを感じてみて下さい。
〇クチコミ紹介
最後に、本書をオススメしたい人を紹介して終わろうと思います。
〇本書をオススメしたい人
- 伊坂幸太郎好きの方
- サスペンス好きの方
- 複雑な話をじっくり紐解きたい方
このような人はぜひ本書を手に取って読んでみてください。