すばるの雑談

大学生すばるの考えていることや日常の出来事、ちょっと役に立つ知識を発信していくブログです。

スポンサーリンク

なぜ現代の日本人は炎症レベルが高い?~現代人の抱える「文明病」改善方法~

みなさん、こんにちは。すばるです!

突然ですがみなさんは、昔に比べて生活が豊かになっているにも関わらず、幸福を感じられない、体調が安定しない。

このような悩みを抱えていませんか?

 

1995年にボブ・ムーアヘッド氏が発表した「現代の矛盾」というエッセイがあります。

 

『私たち人間は、長大なビルを作り上げたが、いっぽうで気は短くなった。

道路を広くしたわりに、視野は狭くなった。

お金を使っても身につくものはなく、ものを買っても楽しみは少ない。

家は大きくなったが、家族との関わりは小さい。

便利になったのに、時間はない。

専門家が増えても、それ以上に問題も増えた。

薬は増えたのに、健康な人は減った。

私たちは、酒を飲みすぎ、タバコを吸いすぎ、時間をムダに過ごし、少ししか笑わず、毎日を急ぎすぎ、怒りすぎ、夜明けまで起きすぎ、目覚めたらすでに疲れている』

(一部抜粋して要約)

 

まさに現代の特徴を端的に捉えたエッセイであると思います。

 

さて、今日は、なぜ生活が豊かになったにも関わらず、私たちは幸福を感じられないのか?

この問題の根幹の部分にある、なぜ生活が豊かになったにも関わらず、私たちの体調は安定しないのか?という部分についてお話していきます。

 

  • 朝起きてもどこか体調が悪い。
  • 重い足取りで毎日、職場や学校に向かう。
  • 仕事を目の前にしてもどこかやる気が起きない。
  • 仕事や学校を終えて家に帰ると、疲れ切って寝るだけ。

こういった現代人特有の「文明病」を抱えている方は必見ですよ!

 

 

キタヴァ族の健康状態調査

f:id:subaru7s:20191112133649p:plain

1989年、人類学者のスタファン・リンデべリ氏は、パプアニューギニアで暮らすキタヴァ族の健康状態の調査を行いました。

キタヴァ族というのは、漁獲、イモ類の栽培などで暮らす伝統的な部族で、いまの地球上で最も旧石器時代のライフスタイルに近い暮らしをしている部族とされています。

 

調査のきっかけは、先行研究のデータから「先進国よりも狩猟採集民のほうが健康的ではないか?」という仮説が提唱されたからです。

 

では、仮説は実際どうだったのか?

 

220人のキタヴァ族の血液検査を行ったところ、

  • 脳卒中動脈硬化にかかるケースはない。
  • 糖尿病の発症率は約1%(日本の発症率は15%)
  • 80代の高齢者が認知症にかかることもない。
  • ガンの割合もほぼゼロに近い状態。

と仮説通りの結果が得られました。

 

そして、その他のフィールドワークにおいても、伝統的な部族には、慢性炎症に由来する病気がほとんど存在しない炎症レベルが低い)と報告されています。

 

 

つまり、現代の日本人と狩猟採集民を比較すると、次のようにまとめられます。

・狩猟採集民
⇒外傷や感染による短中期的な炎症がメイン。激しい発熱や嘔吐など周囲から見てすぐにわかるような症状が出る。

・現代の日本人
⇒体内で延々とくすぶる長期的な炎症がメイン。誰にでもわかるような症状は表に出ず、少しずつ不調が進行する。

 

現代の日本人からすると、狩猟採集民は何ともうらやむべき健康体を維持していると言えます。

 

 

なぜ現代の日本人の炎症レベルは高いのか?

f:id:subaru7s:20191113172121p:plain


さて、冒頭の問いの答えは、お分かり頂けたのではないでしょうか?

ずばり、生活が豊かになっているにも関わらず、私たちの体調が安定しないのは『炎症レベルの高さ』が大きな原因です。

 

人種が違うとは言え、遺伝子的に大差のない私たちと狩猟採集民。

それにも関わらず、なぜ炎症レベルにこれほどまでの差が出るのでしょうか?

 

 

これを説明してくれるのが、ハーバード大学の古代人類学者ダニエル・リーバーマンが提唱するフレームワークです。

リーバーマンは、古代と現代のミスマッチが起きるパターンを以下の3つの枠組みで捉えました。

 

多すぎる:古代にはなかったものが、現代では豊富すぎる。
例、摂取カロリー、塩分、アルコールなど

少なすぎる:古代には豊富だったものが、現代では少なすぎる。
例、運動、睡眠、自然との触れ合いなど

新しすぎる:古代には存在していなかったが、近代になって現れた。
例、加工食品、インターネット、孤独など

 

これらが、私たちと狩猟採集民との炎症レベルの差として現れているわけです。

 

例えば、「多すぎる」の代表例である『摂取カロリー』

 

先進国のデータに目を向けると、この30年で1日当たりの摂取カロリーは増大を続けており、1970年代から約400kcalも増大していることが見てとれます。

これに伴って肥満率も増加し続け、過去にないレベルで糖尿病高血圧の発症率も上がっています。

 

600万年の歴史の中で、人類はカロリーが足りない環境に順応するために進化を続けてきました。

そのため、私たちの脳と体は「低カロリー」には上手く対応できても、「高カロリー」には対応できるように設計されていないのです。

 

従って、高カロリーの状態が続けば、余ったエネルギーは皮下脂肪や内臓脂肪として貯蓄され、炎症サイクルにはまり込んでいくというわけです。

 

これは、他の「多すぎる」「少なすぎる」「新しすぎる」についても同様で、これらは炎症の引き金となってしまうことが知られています。

 

コラム:その他の古代と現代のミスマッチの例

・多すぎる
⇒乳製品、飽和脂肪酸、食事のバリエーション、人口密度、衛生設備、人生の価値観

・少なすぎる
⇒空腹感、ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質、太陽光の摂取量、他人への貢献

・新しすぎる
トランス脂肪酸、デジタルデバイス、処方箋、化学物質、抗生物質、仕事のプレッシャー、慢性的なストレス

 

※これらが悪いのではなく、「~すぎる」ことが問題視されています。

 

 

炎症レベルを下げるためにやるべきこと 

f:id:subaru7s:20191020164120p:plain

では、私たちが炎症レベルを下げ、毎日健康に過ごすためには何をすればよいのでしょうか?

 

ずばり、求められているのは、私たちの進化と現代のミスマッチを減らしていくことです。

 

これは、何もみなさんに古代の生活に戻れ、すなはち、スマホやインターネットを捨てて狩りや採集の時代に戻れということではありません。

上で紹介した「多すぎる」「少なすぎる」「新しすぎる」もののうち、改善できるものを改善していこうということです。

 

例えば、

・摂取カロリーが多いと感じる方なら、意識的に食事の量を減らしていく。

・運動不足、睡眠不足と感じる方なら、タイムマネジメントを行い、運動や睡眠の時間を確保する。

・インターネットの情報量の多さにストレスを感じる方なら、ネットから離れ、読書やスポーツを楽しむ。

などといった感じです。

 

これらに意識を向けていくことで、私たちの体内の炎症レベルは低下していき、狩猟採集民と同じような健康状態をキープすることができるようになります。

 

ぜひ、自分にとっての「多すぎる」、「少なすぎる」、「新しすぎる」を認識し、人類の進化と現代におけるミスマッチを減らしていきましょう!