突然ですが、みなさんは昼過ぎに強い眠気に襲われることはありませんか?
日本人は昼間に眠くなりやすい人種と言われており、人口の約70%程度の人が、眠気を感じると言われています。
この原因は睡眠の質がよくないこと、睡眠時間が少ないこと、夜更かし、遺伝子の問題など様々なものが考えられます。
※しっかり寝た人でも昼間に眠気に襲われることはあります。
しかしながら、実はこれ以外にもある行動が原因で、昼間に眠気に襲われることがあると分かっているのです。
そのある行動というのが、『高脂肪食(カレーやラーメンなど)を食べる』です。
今回は、高脂肪食を食べることが私たちに及ぼす悪影響について解説していきたいと思います。
アデレート大学の研究
オーストラリアのアデレート大学が行った高脂肪食と昼間の眠気に関する研究についてご紹介します。
本研究では、1845人のオーストラリア人を対象に、彼らの1年間の食生活と睡眠状態を記録し、チェックしました。
その結果どのようなことが分かったのか?
脂肪の摂取量が多い人、すなはち、高脂肪食をよく食べる人は、少ない人に比べて、なんと78%も昼間に眠くなる確率が高くなったのです。
つまり、本研究から高脂肪食と昼間の眠気には密接な関係があり、高脂肪食を食べれば食べるほど、昼間の眠気も上昇するということが明らかになったのです。
なお、本研究では、太っているかどうかは関係なく、やせ型等の体型に関わらず、高脂肪食を食べると眠くなるという結果でした。また、高タンパク質、高炭水化物の食事も関係なく、高脂肪食の食事のみ昼間の眠気を高めるという結果でした。
この原因については特定されていませんが、ホルモンバランスが乱れるからではないか?というのが多くの研究者の見解となっています。
高脂肪食がもたらす無限ループの罠
さて、ここでは高脂肪食がもたらす昼間の眠気のメカニズムについて解説していきます。
高脂肪食の食事を続けると、私たちの体内では次のようなホルモン変化が起きます。
・食欲を抑えるレプチンが増加し、食欲を増やすグレリンの量が減少する。
・睡眠をコントロールするオレキシンが影響を受け、眠くなる。
※このオレキシンのホルモンバランスが崩れることが眠気の原因ではないかとされています。
さて、食欲を抑えるレプチンが増える!という部分だけに注目すると、高脂肪食はダイエットに効果的なようにも見えます。
しかしながら、私たち人間は、体が眠いときに、高脂肪食や高炭水化物の食品を求めるという面白い性質を持っていることが知られています。
そのため、一見、食欲抑制の方向でホルモン分泌がされているように見えても、実際は、私たちの脳は高脂肪、高炭水化物を求めてしまっているのです。
飲み会終わりに、どこか眠気を感じながらも締めのラーメンを食べに行ってしまった。
このような経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
そして、ここから、高脂肪食を食べる⇒眠気を感じる⇒高脂肪食を欲する⇒高脂肪食を食べる⇒…という無限ループに陥っていくのです。
ダイエットがうまくいかず、昼間に眠気に襲われるという方は、この無限ループに陥っている可能性が高いです。
一度自分の食生活を見直してみることをオススメします!
昼に高脂肪食、特にカレーはNG!?
午後からの生産性を落としたくないとみなさんが考えるとき、昼に高脂肪食、特にカレーを食べるのは避けましょう。
これは高脂肪食自体が昼間の眠気の推進に働くうえ、カレーは、その辛さによって体温が一気に上昇した後、徐々に下がり、午後の仕事開始時に睡眠に適した状態になって眠くなってしまうからです。
特に、市販のカレーは油分が多く脂肪がたくさん入っているので、注意が必要な食べ物であると言えます。
メンタリストのDaiGoさんを始めとして、会社の経営者の方などの中には、「昼間にカレーを食べる人は雇わない」と言っておられる方もいます。
そのくらい、昼に食べるカレーが私たちの午後からの生産性を下げることを示唆しているのです。
昼にカレーを絶対食べるな!とはもちろん言いません。
しかしながら、午後に重要な仕事が控えている時や仕事が溜まっている時などは、遠慮することをオススメします!
最後に
午後からの生産性を高く保ちたい場合は、普段から高脂肪食を摂り過ぎないようにしましょう。
特に、お昼の高脂肪食には注意が必要です。
とは言え、遺伝子的問題、睡眠的問題によって、昼に眠気に襲われることは十分に考えれます。
そんなときは、昼寝やコーヒーナップで対処してあげることを心がけましょう!
