書評

【書評】火星に住むつもりかい?|正義とは何か?を考えさせられる一冊

火星に住むつもりかい 書評

本日は伊坂幸太郎さんの作品、『火星に住むつもりかい?』を紹介していきます。

正義とは何か?そんなテーマのもと、SFちっくなミステリー調で描かれている本作品。

伊坂幸太郎の魅力が詰まりに詰まった一冊になっています。

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個人的評価

・読みやすさ:☆☆☆☆☆

・興味深さ:☆☆☆☆

・オリジナル性:☆☆☆☆☆

・再読したい:☆☆☆☆☆

・知識:☆☆☆☆

総合評価:A⁻

※あくまで個人的評価です。

総合評価についてはS~Dまでで評価しています

 

内容

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。

その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環境の中で刑に処されてしまう。

不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。

ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。

伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!

ディストピアで繰り広げられる
犯人(あるいはヒーロー)探し!

【平和警察】

サディスティックな警官や、昆虫の知識をひけらかす捜査官などクセ者揃い。

【正義の味方(?)】

ツナギにキャップなどで全身黒ずくめ。ポケットには謎の黒い球体を忍ばせる。

 

「平和警察」という名のもと理不尽とも思える拷問や取り締まりを繰り返す集団、そしてそんな集団から住人を救おうと試みる「正義の味方(?)」

平和警察VS正義の味方

世の中にはいろんな「正義」ばかり。

本当の正義とは何か?

 

ぼくのりりっくのぼうよみ

「この小説の最後に提示されるメッセージはとても優しく、心地よいものでした」

 

感想

「正義とは何か?」本作品のテーマはこれに尽きるかと。

世の中の正義には様々な形があり、Aさんから見た正義がBさんでは悪になったり、逆にAさんから見た悪がBさんでは正義になったりします。

こちらの正義は、あちらの悪、そんなことはあちこちにある。どんなに正当な罰でも、受けた側からすれば悪、となるからね。だいたい、どんな戦争だって、はじまる時の第一声は同じだというよ。

「みんなの大事なものを守るために!」

本作のこの文章は、まさしくその通りだなと共感しました。

 

本作を読み終え、正義というのは様々な形があるからこそ、「自分にとっての正義は何か」というのを考えるのは大切だと改めて思いました。

例えば、『みんなを救うのが難しいから身近な救える人だけを救う』

本作品でも登場したシチュエーションですが、これを正義と捉えるか、偽善と捉えるか。

 

そして、僕はこれを立派な正義と捉えましたが、同じく本作を読んだ人の中には偽善だなと感じる人もいるでしょう。

個人的に大切だと思うのは、どう捉えるかではなく、どう捉えたかを認識しておくことかと。

つまり…

「自分にとっての正義を明確にしておくことで、自分に軸を持つことが大切である」

これが本作品から最も学んだことです。

 

伊坂作品にしては珍しい(?)多数の登場人物が右往左往する本作品。

そこにやや読み辛さを感じましたが、物語を上手くまとめて結末へと話を導いたのは「流石、伊坂幸太郎!」といった感じでした。

 

正義とは何か?

自分自身の価値観と向き合いたいとき、ぜひこの一冊を手に取ってみて下さい!

 

〇クチコミ紹介

男性の口コミ
男性の口コミ
「正義」とは普遍のものではないと頭では理解しているものの、本作品で改めて認識させられた。深く考えたい・読み込みたい人向けの一冊といった印象。
女性の口コミ
女性の口コミ
人を選ぶ作品といった感じだが、そこはディストピア系だから仕方ないのかな。伏線あり、推理っぽさあり、そして最後は安定の伊坂ワールドと個人的にはかなり好きな一冊。

 

最後に、本書をオススメしたい人を紹介して終わろうと思います。

・伊坂幸太郎好きの人

・ディストピア系が好きな人

・ミステリー感のある小説が好きな人

・じっくり本を読みこんだり、考え込んだりするのが好きな人

このような人はぜひ本書を手に取って読んでみてください。

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