突然ですが、みなさんは
・最近疲れやすくなったな~
・歳を重ねるにつれて疲れが抜けない…
このような悩みを抱えていませんか?
実は、これらの原因の1つとして、ミトコンドリアが関係しているのではないかということが言われています。
ミトコンドリアというのは、私たちの細胞の中でエネルギーを作ってくれるものですが、加齢とともに減っていき、体が十分に力を出すことができなくなることが知られています。
しかし、逆に言えば、ミトコンドリアを増やしてあげることで、疲れにくい身体を作ったり、ベストパフォーマンスを発揮したりすることができるようになるということです。
今回は、このミトコンドリアを増やす方法というのをご紹介していきます。
〇特にこの記事を読んでほしい方
・最近、疲労をよく感じる方
・歳をとったなと感じる方
・疲れがなかなか抜けないことに悩む方
ホルミーシス効果
みなさんはホルミーシス効果という言葉をご存知ですか?
ホルミーシス効果というのは、簡単に言えば、有害な物質やストレスであっても、全くないより少しはあった方が健康に良いというものです。
もっと分かりやすく言えば、適度な刺激は私たちの健康にプラスの影響をもたらしてくれるといったものです。
身近なもので言えば、ストレスが挙げられます。
ストレスは、過度に降りかかると私たちの心身を破壊してしまいますが、適度なものであれば、エネルギーや成長のきっかけとなってくれます。
また、全くストレスがない状態というのも、病気になるリスクが高まるというデータもあります。

その他、お酒や放射線などもホルミーシス効果の例としてよく挙げられます。
お酒は百薬の長という言葉があるくらいで、少量なら健康に良い効果をもたらしてくれるのは良く知られています。
さて、それでは肝心のミトコンドリアに話を戻していきます。
実は、体に軽いストレスを与えてあげることで、ミトコンドリアが増えるというホルミーシスが存在します。
では、その具体的な方法は何なのか?
ずばり、ミトコンドリアを増やすための具体的方法は、『運動』です。
以下、どのような運動が良いのかという研究をご紹介していきます。
ビクトリア大学の研究

アメリカスポーツ医学会の発表で、ビクトリア大学のデビッド・ビショップ博士が過去のデータをレビューしてミトコンドリアを増やすために一番最適な運動は何かというのを調べています。
その発表によると、短時間でもいいので強度の強い激しい運動をした方がホルミーシス効果は高まるとのことでした。
逆に、ゆるい運動だとホルミーシス効果はあまり見られないとのことでした。
具体的な強度のレベルとしては、心拍数が最大心拍の90%くらいまでいく運動(HIITや全力疾走)がオススメとのことです。
※HIIT(高強度インターバルトレーニング)とは、20秒全力運動、10秒休憩などを数セット繰り返して行う運動のことです、
HIITについては詳しくはこちらを参照ください!

実際に挙げられた例として、以下のものがあります。
ピークパワーの90%で4分間の運動を4~7セット行ってもミトコンドリアの機能に変化はあまり見られませんでした。
一方で、ピークパワーの200%で30秒程度の運動を3~4行うと、ミトコンドリアの機能が大きく上昇することが分かりました。
このことからも、ミトコンドリアに関しては、
運動の強度>運動時間
であることが分かります。
受動的疲労と能動的疲労は全然違う!

別の研究では、一日2回のHIITを週に7回行うことで、ミトコンドリアが40%増加したというデータもあります。
そのくらい、強度の強い運動はミトコンドリア生成に一役買ってくれるのです。
とはいえ、毎日2回のHIITをこなすのが難しい方も多いと思います。
そんな方は、週に数回や時間も4分より短めでもいいので、ぜひ定期的にやってみることをオススメします!
もちろん、HIITでなくても高強度な運動なら何でもOKです。
さて、ここまでお話してきて、HIITってすごいじゃんと思う方もいれば、いやいや、逆に疲れが溜まって意味ないでしょと考える方もいると思います。
後者の意見についても、ごもっともなものです。
しかし、ここで考えてほしいのは疲れの種類の違いです。
何もせずにただただ毎日自己嫌悪を伴う疲れと、運動によるしんどさはあるものの達成感を伴う疲れ。
みなさんなら、どちらの疲れを選びますか?
僕なら後者の疲れを選びます。
何より後者の疲れであれば、次第に体が慣れていき、最終的には達成感と疲れにくい身体が手元に残ってくれます。
受動的疲労ではなく、能動的疲労を選択することで、自分の身体を、そして自分自身を変えていきませんか?
最後に

疲労の原因は様々なものが考えられますが、もしかしたら、あなたの疲労は『体内のミトコンドリアの減少』が原因かもしれませんよ!
ぜひ、強度の強い運動を取り入れていくことで、体内のミトコンドリア量を増やし、疲れにくい身体を目指していきましょう。
また、HIIT等を行う際には、二極化トレーニングといい、強めの運動と軽めの運動をバランスよく組み合わせるのもオススメです。
具体的には、全体の運動量の8~9割をウォーキングなどの軽めの運動に充て、残りの1~2割をHIITなどの強めの運動に充てるといった感じです。
これにより、身体を程よく慣らすとともに、体内のミトコンドリア量を増やすという一石二鳥の効果が狙えます。
※HIITなどの激しい運動だけでは、身体に疲労が残りやすいです。
その他、運動時間の確保もでき、脳の若返り作用や免疫力アップなども期待できるのでオススメです!
なお、二極化トレーニングの場合、
運動に慣れていない人なら週に100分
運動に慣れている人なら週に300分以上
を目標に、軽めの運動を強度の強い運動を行ってあげると良いです。