WordPress5.4.1アップデートに伴い、パーマリンク設定を「年/月/日/時/分/秒」にしているサイトは記事がタイトルのみしか表示されないという事態に…。
主にはてなブログからワードプレスへの移行者(自分を含め)を悩ませる事態となったこちらのアップデート。
先日、当サイトはこちらのアップデートに伴ってパーマリンク設定の変更を行ったので、今回はそちらのやり方等を記事にしていこうと思います。
※約200記事のパーマリンク設定変更を行いました。
・既に公開済のサイトのパーマリンク設定変更を行う方
・パーマリンク設定変更、リダイレクト設定変更の正しいやり方を知りたい方
・公式プラグインを用いて被害を最小限にパーマリンク設定変更を行いたい方
・WordPress5.4.1アップデートに伴い、パーマリンク設定変更を検討中の方
パーマリンクを変更しなければいけない状況に…

肝心のパーマリンク設定変更方法を解説する前に、パーマリンクについて簡単におさらいしておきます。
パーマリンクってそもそも何?
パーマリンクとは、各webページに設定したURLのことです。
パーマリンクとは、Webページの中の個別のコンテンツに対して設けられたURLのことである。特に、ブログにおける個々のエントリー(毎日の記述)に対して割り当てられたURLを指すことが多い。パーマリンク(Permalink)は、恒久・不変を意味する「パーマネント」(permanent)と「リンク」(link)が掛け合わされた造語である。
一般に、Webサイトへのリンクは各Webページを単位として設けられる。しかしページの内容が不断に更新されていけば、目的の記事を見つけることが困難になってしまう。また、アーカイブとして別ページに保存された古い記事は見つけることさえできなくなってしまう。パーマリンクは、Webページ単位ではなく個々の記事を単位として1対1にURLを割り当てる。これによって、記事さえWeb上に保存されていれば、どれだけ以前の記事でもリンクを辿って直接に到達することができる。同時に、個々の記事にたいしてトラックバックやコメントを与えることも可能となる。
(weblio辞書より引用)
パーマリンクに関しては、様々な形式で設定でき
https://www.subaru7s.com/〇〇〇/
この〇〇〇の部分を
- 記事のスラッグ
- カテゴリー名/記事のスラッグ
- 年/月/日/時/分/秒
などに変更できます。
基本的には、
- 日本語を含めない
- できるだけシンプル
- 論理的かつ見た側が理解しやすい(記事との関連性が高い)
これらを満たすパーマリンクが良いパーマリンクとされていますが、中には「年/月/日/時/分/秒」で使い続けてきたという方もいるでしょう。
(僕自身も数日前までそうでした)
これまでは「年/月/日/時/分/秒」でもseo的に問題あるかも程度でしたが、WordPress5.4.1アップデートでダウングレートしない限りそもそも使えないという状況になってしまいました…
【注意】はてなブログからWordPressに移行した方!
パーマリンクを/entry/日付にしてる場合、WordPress5.4.1にアップデートすると記事が見れなくなる事例が発生しています!— SHIROMA (@shiro__ma) April 30, 2020
パーマリンク設定変更の注意点
先の引用部分にもありましたが、本来パーマリンクというのは恒久のもの、すなはち変えるべきではないものとされています。
現実世界で置き換えるなら住所を変える引っ越しと同じで、何の手続きもしないと周囲の人に「あれ、突然家(記事)が消えた」という驚きを与えることになりかねません。
パーマリンク設定は、リスクやデメリットがあるというのを注意したうえで、以下で紹介する”被害を最小限にする手続き”を取ってあげるようにしましょう。
なお、オススメのパーマリンク設定に関しては
- 記事のスラッグ(投稿名)
- カテゴリー名/記事のスラッグ
のどちらかです。
※カテゴリー名を今後変える可能性がある方(特に雑記ブログの方)は、「記事のスラッグ」にすることを推奨します。
パーマリンク設定変更方法

いよいよパーマリンク設定変更方法について解説していきます。
方法はいくつかありますが、今回は僕が問題なく行えた方法についてご紹介します。
具体的な手順としては、
2⃣パーマリンク変更前のURL情報書き出し
3⃣パーマリンク変更
4⃣パーマリンク変更後のURL情報書き出し
5⃣リダイレクト設定
6⃣内部リンクの張り直し作業
※6⃣は場合によってはなし
となります。
3⃣以降は可能な限りまとめて行うと、被害を最小限に留められます。
※実際に作業に入る前にデータのバックアップはきちんと取っておくようにしましょう。
〇上記の変更に費やした時間
(記事数192、内部リンク1記事あたり2程度)
1⃣…2時間
2⃣~5⃣…20分
6⃣…3時間
※あくまで行う際の参考程度に。
1⃣スラッグ設定
変更後のパーマリンクとなるURL設定のために、各記事にスラッグ設定を行ってあげましょう。
スラッグ設定は「投稿>投稿一覧>クイック編集」で行うことが可能です。
かなり地道な作業ですが、変更漏れがないように順番に行ってあげましょう。
先にも書いたように、
- 日本語を含めない
- できるだけシンプル
- 論理的かつ見た側が理解しやすい
(記事との関連性が高い)
これらを意識してスラッグ設定をしてあげましょう。
例、本記事のスラッグ設定
permalink-change-method
2⃣パーマリンク変更前のURL情報書き出し
まず、投稿IDやURLの書き出しができるプラグイン「Export WordPress data to XML/CSV」をインストールし、有効化します。
設定は特に不要です。
有効化したらダッシュボードにすべてエクスポート>新規エクスポートが表示されるので、そちらをクリック。
上記の画面になったら、
①「特定の投稿タイプ」を選択
②「投稿」を選択
③「エクスポートファイルをカスタマイズします」を選択
その後、
①「Title」と「Content」をドラッグ&ドロップで削除
②標準>「Permalink」をドラッグ&ドロップで追加
③続行ボタンをクリック
④エクスポートの確認&続行をクリック
⑤CSVをクリック
と進み、CSVファイルをダウンロードしましょう。
※ダウンロードファイル名は「変更前」などと分かるようにしておくことをオススメします。
3⃣パーマリンク変更
設定>パーマリンク設定より、以下の画面へ。

①カスタム構造を選択し、現在のものを削除
②新たに「%postname%」(投稿名)or「%category%」+「「%postname%」(カテゴリー+投稿名)を挿入
③変更を保存をクリック
※クリック後は時間勝負となるので、先に以下の手順を確認しておくことをオススメします。
4⃣パーマリンク変更後のURL情報書き出し
2⃣でやった操作と同様の操作を行います。
ダッシュボード>すべてエクスポート>新規エクスポートをクリック。
上記の画面になったら、
①「特定の記事タイプ」を選択
②「投稿」を選択
③「エクスポートファイルをカスタマイズします」を選択
その後、
①「Title」と「Content」をドラッグ&ドロップで削除
②標準>「Permalink」をドラッグ&ドロップで追加
③続行ボタンをクリック
④エクスポートの確認&続行をクリック
⑤CSVをクリック
と進み、CSVファイルをダウンロードしましょう。
※ダウンロードファイル名は「変更後」などと分かるようにしておくことをオススメします。
5⃣リダイレクト設定
ここからはリダイレクト設定(前のURLに飛んだ人が新しいURLに飛べるようにすること)を行っていきます。
※リダイレクト設定を行わないと、前のURLの評価を引き継げず、前のURLが非表示になるため検索サイトからの評価も下がります。
ここでは、プラグイン「Redirection」を使うリダイレクト設定をご紹介します。

まずは、プラグイン>新規追加より、「Redirection」をインストールし、有効化。
その後、ツール>「Redirection」とクリックすると、初回は以下の画面に。
いろいろ書いてありますが、スルーしてセットアップを開始をクリック。
①上2つにチェックを入れ、セットアップを続行をクリック
②セットアップ完了をクリック
③完了をクリック
その後、2⃣と4⃣でダウンロードしたファイルを以下のように開きます。
(左:変更前、右:変更後)

変更後(右)のB列を変更前(左)のC列にコピー&ペースト
以下のような形に。
※A:ID、B:変更前のURL、C:変更後のURL

その後、取り込める様式に修正していきます。
①A列を列ごと削除
②B列1行目の「Permalink」を「source」に書き換え
③C列1行目の「Permalink」を「target」に書き換え

上のような形になったら修正完了で、「取り込み」などと名前をつけて保存しておきます。
修正が完了したらWordPress側に戻り、ツール>「Redirection」をクリック。

その後、
①「インポート/エクスポート」をクリック
②先ほどの「取り込み」ファイルを追加
③アップロードをクリック
「インポートが完了しました」が表示されれば無事リダイレクト設定完了です。
※適当な前のURLからきちんと記事に飛べることを確認しておきましょう。
6⃣内部リンクの張り直し作業
内部リンクの張り直し作業については、内部リンクの貼り方によって必要な場合と不必要な場合があるみたいです。
僕の場合はURL自体は有効(そのURLで検索すれば記事に飛べる)だったのですが、リンクの削除が起きていたみたいでクリックができない状態でした。
そのため、一つ一つを手直ししていくという大変地道で辛い作業を繰り返しました…
行う際のポイントとしては、『カテゴリーごとに順に終わらせていく』です。
内部リンクは同一カテゴリー内で貼っているケースが多いため、同一カテゴリーの記事を別タブで開きながら行っていくと比較的スムーズにできます。
記事数が多い方はかなり時間を要しますが、根気強く頑張っていきましょう。
まとめ
長々となりましたが、これでパーマリンク設定の変更は完了です。
記事内でも触れたように本来パーマリンク設定の変更はするべきでないとされていますが、今回のWordPress5.4.1アップデートのように変更せざるを得ないケースもあります。
その際は、今回紹介した方法を参考にして頂けたら幸いです。