突然ですが、みなさんは、眠りに付くまでにどのくらいの時間がかかりますか?
入眠にかかる時間は、睡眠の質を見る1つの指標であり、10分~16分程度の入眠時間が理想とされています。
しかしながら、人によっては、毎日30分経っても1時間経っても眠りに付けないという悩みを抱えている方もいると思います。
入眠に時間がかかると、睡眠時間が減少するだけでなく、睡眠の質も低下傾向に見られてしまいます。
そこで、今回は欧米で話題になっている入眠法『シャッフル睡眠法』をご紹介していきます。
入眠時間に悩む方は必見の記事ですよ!
※本記事は入眠に時間がかかる人向けの記事ですが、極端に入眠が早いというのも睡眠負債が疑われますので、一度自分の睡眠を見直してみて下さい。
シャッフル睡眠法のやり方
さて、肝心のシャッフル睡眠法のやり方から解説していきます。
やり方は非常に簡単なので、ぜひ覚えて実践してみて下さい!
まず、布団に入り寝る体勢が整ったら、簡単な言葉を思い浮かべてあげてください。
なお、このときの注意点としては、仕事やストレス、マイナスイメージを思い浮かべる言葉はNGで、出来るだけリラックスできる言葉を選んであげてください。
ここでは、例えば「hero」という言葉を選んだとします。
そしたら、h、e、r、oから始まる英単語を思いつくだけ順番に思い浮かべていきましょう。
※この際、言葉と合わせて、その言葉のイメージを頭の中で数秒間思い浮かべてあげると良いです。
h…high、hot milk、hawk
e…ear、earth
r…red、rain
o…octopus
といった感じです。
そして、一周し終わったら、また新しく言葉を選んで同様の手順を繰り返します。
先の例では、英単語を選びましたが、もちろん日本語でもOKです。
試しに、「こたつ」でやってみましょう。
こ…コアラ、コスモス、コオロギ、氷
た…たこ焼き、タンバリン、たくあん
つ…つみき、机、鶴
こんな感じです。
そして、これらの脈絡のない情景を思い浮かべているうちに眠くなるというのが、このシャッフル睡眠法のトリックです。
ものすごく簡単ですよね!
シャッフル睡眠法が入眠に効果的な理由
さて、ここでは、なんでそんな方法が入眠に効果的なの?ということについて話していきます。
理屈は非常にシンプルであり、「人間は論理的に考えているときは眠れない。ランダムな思考(言葉のイメージ)をトランプカードを混ぜ合わせるようにシャッフルしていると眠りやすくなる」という原理に基づいています。
なお、論理的な思考がダメなら、何も考えないようにすればいいのでは?と思う方もいるかもしれません。
しかしながら、これは普段から瞑想を習慣化しているような人でない限り、なかなか難しいです。
というのも、考えをやめようとすればするほど、私たちの脳は様々な考えが湧き上がってくるようになっているのです。
みなさんも、眠れない日に、眠れないことを考えないようにすればするほど、余計眠れないことが気になった。
このような経験きっとありますよね?
つまり、脳において何も考えないというのは非常に難しいことなのです。
そこで、思考を意図的にシャッフルし、論理的思考から遠ざけようというのが、このシャッフル睡眠法の狙いというわけです。
また、シャッフル睡眠法の生みの親であるボードウィン博士は、シャッフル睡眠法の科学的根拠について以下のような解説をしています。(要約抜粋)
「例えば、女性が通りを横切ろうとする光景がチラリと目に入ったとする。無意識のうちに大脳皮質は、彼女が無事に通りを渡るか、誰かが彼女を待っているのか、ということを大忙しで分析する作業を続けているのである。
大脳皮質がこうした理論だった活動をしていれば、それは『まだ寝てはいけない』という睡眠ストップの合図になる。そして、脳は大脳皮質の活動を見極めてから、眠っても良いかの判断を下すのである」
「何の脈絡もないイメージを連想していると、大脳皮質の理論だった活動をシャッフルしてやめさせることになる。そして、それこそが『眠りのスイッチを入れてもOK』という合図になるのである」
最後に
私たちがなかなか寝付けないときというのは、何らかの理由で、脳が理論だった活動をしているのです。
仕事のストレスが頭を駆け巡っているのか、
眠れない不安で頭が埋め尽くされているのか、
はたまた寝る直前のスマホからの情報なのか、
何が私たちの脳に理論だった活動をさせているのかは分かりませんが、この無意識のうちの理論だった活動こそ、入眠から私たちを遠ざけているのです。
そんな状況に有効なものこそ、「シャッフル睡眠法」です。
この理論だった活動をシャッフルしてあげ、ぜひスムーズな入眠を実現させましょう!