「〇〇な人、大嫌い!」
このように思ってしまうことは、誰しもありますよね。
実は、この「〇〇な人」と「自分」…
似たもの同士である可能性が高いのです‼
なかなかに受け入れにくい話かもしれませんが、これを心理学用語で「シャドウ」と言います。
そして、不思議に思うかもしれませんが、
この「シャドウ」に気付き、受け入れてあげることで、自分にも他人にも寛容になれ、人間関係がグッと楽になる
とされています。
今回はこの心理学用語、「シャドウ」について解説していこうと思います。
人間関係に悩む方は必見ですよ!
心理学用語「シャドウ」とは?
冒頭の話だけでは、まだ「シャドウ」についてよく分かりませんよね。
シャドウというのは、簡単に言えば…
「抑圧された欲求」のことです。
より噛み砕いて言えば、
- 「無意識に我慢していること」
- 「本当はやりたかったけど、できなかったけど」
といった感じです。
例えば、小さな子供が目の前でワイワイ騒いでいるとき、
「元気でいいね~」と微笑ましく思う人もいれば、
「うるさい!」と腹を立てて怒りを露わにする人もいます。
では、なせ腹を立ててしまうのか?
ここにこそシャドウが隠されているのです。
- 親に厳しく躾けられ、ワイワイ騒ぐことができなかった…
- 幼少期、素直に感情表現したかったけど、できなかった…
このような心の奥底に「封印(抑圧)された欲求」。
これらが目を覚まし、怒りという感情に繋がっていくのです。
つまり、自分が「我慢」、「禁止」していることが目の前で起こると、『怒り』や『嫌悪』などの負の感情が湧き上がってくるというわけです。
その他の例を出してみると、
- 副業で簡単に稼いでいる人を見て嫌悪感を覚えるのは、自分も楽して稼ぎたい欲求があるからかもしれません。
- 男性に甘えている女性を見て嫌悪感を覚えるのは、自分も男性に甘えたい欲求があるからかもしれません。
- 周りに運動自慢をしている男子に嫌悪感を覚えるのは、自分も運動できるようになり、周りにアピールしたい欲求があるからかもしれません。
もちろん、これら全てが「シャドウ」であるとは限りませんが、周囲に嫌悪感を持つのは、そこに我慢している自分の欲求があるケースがたいへん多いです。
なお、人間嫌いや人間不信の人ほど、「自分の中にあるシャドウの数が多い」、すなはち、「我慢している欲求が多い」傾向にあります。
「シャドウ」を受け入れ、心を広く!
周囲に嫌悪感を覚えることがあったとき、「もしかしたら、これシャドウかも」と思い、その欲求を受け入れてあげましょう。
それが良い欲求か悪い欲求かというのは気にする必要なく、「私にもこんな欲求があったんだ!」、「こんなことを我慢していたんだ!」といった感じで受け入れてあげましょう。
すると、不思議に思うかもしれませんが…
・今までの怒り、嫌悪感が徐々に消えてなくなる。
・他人の不完全さ、欠点にも寛容になれる。
・自分も他人も愛することができるようになる。
といった何とも素晴らしい効果が得られる事が分かっています。
怒りや嫌悪感の原因が、「相手」ではなく「自身の抑圧された欲求」であることに気付けると、相手に寛容になれるとともに、心がスッと軽くなります。
心の器が大きくなれば、自然と人間関係の悩みも減り、人間関係がグッと楽になりますよ!
※ちなみに、これを「シャドウの受け入れ」と言います。
まとめ
「自分を愛することができなければ、他人を愛することはできない」
これは心理学でよく言われる言葉です。
そして、自分を愛するための第一歩が「シャドウの受け入れ」。
自分の心の奥底にある欲求に気付き、認めてあげることで、本当の意味で自分のことを好きになれ、そこから他人も認められるようになっていきます。
「シャドウの受け入れ」は簡単なことではありません。
自分の嫌いな相手の嫌いな〇〇と同じ欲求を持っていることを認めることですから。
しかし、それができたとき、あなたの心の器はグッと大きくなり、人間関係は非常に楽なものになっていきます。
ぜひ、勇気を持って「シャドウの受け入れ」を!